Jablogy

Sound, Language, and Human

最近読んだ・チェックした本まとめ

しばらく前に「読書メーター」をはじめた。短い感想でよい本なら手軽に記録できるし、読書量を表示してくれるのも励みになる。

けれど、読んだ本の量が多くなると検索が不便そうな予感がするし、読んだ記録は一元化しておいて方がいいような気もする。というわけで、こちらにもリンクでまとめておこうと思う。

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Peter Metcalf Anthropology: The Basics

『晴山陽一の英語ことわざコレクション』

M・ウェーバー社会学の根本概念』

八木沢敬『分析哲学入門』

青島広志『究極の楽典 -最高の知識を得るために』

Mitch Albom Tuesdays with Morrie

黒田龍之助『はじめての言語学

ニューオーリンズ・ジャズにおけるトランペッターの役割り

www.youtube.com

またまた Jazz at Lincoln Center's JAZZ ACADEMY の動画が興味深かったのでポイントをいくつかメモ。

  • ニューオーリンズスタイルにおいて、トランペット奏者の役割りは交通整理の警官、あるいはクォーター・バックのようなもの。演奏時間の大部分、前もって書かれたアレンジの譜面はなく、リードシートを使って、演奏しながらアレンジがなされていく。そのためのシグナルを出すのがトランペット奏者。
  • 単にメロディーをやってソロを回して、というだけでは退屈になるので、ストップタイム(リズム隊が頭だけユニゾンしてブレイクするあれ。チャールストンや "4-1" なんかの場合も)の部分を作ったりして、飽きが来ないように指揮を執る。
  • こうした指示は、全く会話しないで出されるときもあるし、ただ「ストップタイム!」と叫ぶことでみんなの注意を引くこともある。
  • 隙間を埋めるため、ないしソロイストがハーモニーがわからなくなったときそれを教えてあげるように、リズミックだったりロングトーンだったりの伴奏フレーズを出すこともある。
  • こうした指揮をとる上では、他のプレイヤーの「足を踏んづけない〔邪魔をしない、機嫌を損ねない〕」ようにするのが大事。特にバンドリーダーじゃない場合は。リーダーがどんな風にして欲しいのか理解しておくべし。バンドリーダーが次と思ってる人じゃない人にソロを回したりとかしないように。

 今のジャズのセッションでもこういった流れを作る指揮のようなものは行われているけれど、ニューオーリンズのスタイルでも(1920年代当時とかからそうだったのかはよくわからないけど)同様のことをするのだな、というのがわかる。

 モダンジャズなスタイルだとトランペットに限らず、ソリストが引っ張っていくことが多いかな。ベースとドラムだけでアイコンタクトして仕掛けたりとかいうこともあったりするし、わりと流れを作る権利は平等にあるとは思うけど、まず誰がリードするかというと、ソリストかなというくらいの。

 ジャズで即興というと、どんなコードにどんな音を載せるか、どんなスケールが使えるかなどに(特に理論を考える上では)注目が集まりがちだけれど、こういう、その場のミュージシャン同士の相互作用やお客さんの反応を含めて、どういう流れに演奏・楽曲をもっていくかという部分も、即興の楽しみとして相当大きなウェイトを占めるものだよなー、と改めて思う。

沈黙は金

Modern Drummer のウェブ記事を読んでいて、よい言葉があったので訳して紹介したい。

2.全く知らない音楽スタイルをこき下ろすべからず
 
なにか特定の音楽スタイルをダメだという人は、実際にはそう口にすることで、そのスタイルについて何も知らないということを白状している。端的に言って彼らはものを知らないんだ。あらゆるスタイルの音楽はなにか言うべきものを持っているし、技術的な独自性と、学ぶべき特有の語彙と文法とを備えている。もちろん正直に認めると、私達はだれでもそれぞれ音楽の好みがある。それぞれ食べ物の好みがあるのと同じようにね。でも、その好みを理由にしてスノッブになるべきじゃない。ただ次のことを考えてみて。君が他のよりずっと好きな音楽があるとして、それは全くの無から生まれたのではないんだ、ということを。君の好きな音楽は様々な要素を他のスタイルに負っているのがわかるよね。そうしたら、高飛車に出るのはやめて、心をオープンに保とう。わからないときは、口を閉じよう。
 
10 Tips from Bobby Sanabria

 音楽に限った話ではなく、人はなじみのないものはつい軽んじてしまいがち――素朴な自集団への愛着からくる排斥もあろうし、また価値の無いものであってくれたほうが、学ぶ時間的コストがかからなくて楽だというのもあるだろう――だけど、それじゃダメよねと。

 他者が持つそれぞれの文脈・事情を知り自己の鏡とせよ、というのは文化人類学の教えるところでもあるし、なにかを批判するならきちんと論拠をそろえないといけないのは学問・言論一般のマナーでもある。創作一般においても、他のよさを認められなければ自分の表現の幅が狭まりそうだし、おなじようにほかから軽んじられたとき反論できなくもなってしまうだろう。

他にもよいドラマーとしての心構えが書いてあって面白いので、気になる人は元記事をご覧あれ。

Let Freedom Ring

 アメリカでは二月はBlack History Month 黒人歴史月間になっている。それにちなんで有名なマーティン・ルーサー・キング JR. のスピーチ "I Have a Dream" (1963) を精読してみた。感想をいくつかメモしておきたい。

 レトリック的な特徴としては次の4点が上げられると思う。

 引喩 (allusion) というのは、「有名な人、場所、出来事、文学作品、芸術作品などを直に述べるか、それらについて言及する修辞技法のこと」*1「自分の言いたいことを、有名な詩歌・文章・語句などの引用で代弁させること」*2。独立宣言や差別の看板の文言、有名な問題がある地名などをあげているので、主張の内容が聞くがわの腑にストンと落ちてくる。

 また、はっきり引用箇所がわかるフレーズ*3から、これはもしかするとと思わせる単語選び*4まで、そこかしこに聖書の引用が散りばめられている。そうすることで、紀元前のレバントで圧政と戦った人々と、公民権運動で戦う人々が、イメージ的に重なり合うような効果が出ていると思われる。

 想像しやすいという点で、引喩と重なる(というかはっきりわけられないのだろうと思うけど)のが、視覚的なメタファー。抽象的な概念を言い表すのに具体的な名詞を出して、「AというB」*5「AのようなB」とすることで、かなり理解しやすくしている。独立宣言で示された平等がまだ達成されていないのを、未払いの小切手に譬えるところはユーモアも感じられる。メタファーではないが、Let freedom ring のパートであちこちの地名を出すのも、国土全体がひとつの未来に向かっていくさまをありありと想像させる。

 そして反復法。タイトルにもなっている "I have a dream" や オバマ大統領がオマージュした "Now is the time" など、フレーズを繰り返すことでグイグイ盛り上げ、螺旋状にテンションがあがっていく。

 静かなトーンで始まったスピーチも、そのような反復法を通じてしだいに高揚していき、途中では感極まったように声を震わせたりしながら、最後にはかなり大きな声で熱っぽく聴衆に語りかけている。この盛り上げ方の推移は、ジャズのアドリブソロ*6の典型的なダイナミクスの付け方とそっくりである。

 アフリカ系の人が多くゴスペルをやる教会では説教と会衆のコールアンドレスポンスが歌とことばの中間のようになるとも聞くが、キング牧師もそうした伝統に生きたのかもしれない。キング牧師バプテスト派にはゴスペルで盛り上がるところもあるそうだし*7、最後に引かれている Free at Last は黒人霊歌だし。

 また、"I have a dream," "One hundred years later," "We can never be satisfied,” などの、文の上では先頭に来ているフレーズを、前の文章からひとつづきに読んでしまうことによって、文の切れ目をずらしているのは、ビバップ的なフレージングというか、"over the bar line" なフレージングにとてもよく似ていると思う。(ラップはあまり詳しくないけど、エミネムパブリック・エネミーもこういうことしてた記憶がある。)

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 ……という具合に、トランスクリプトが掲載されているサイトが集めたトップ100の中でも、堂々の1位を得るにふさわしい、音楽的・詩的なスピーチだと思う。英語力向上のためにも、繰り返し聴きこんで、できれば覚えてしまいたいところだ。

*1:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%95%E5%96%A9

*2:新村出編『広辞苑』第五版、岩波書店、1998

*3:アモス書、イザヤ書から引かれている

*4:captibity, tribulation. バビロン捕囚や患難を指してるっぽい

*5:この型をとっているので同格の of がすごく多い

*6:「アフリカ系アメリカ人ゴスペル歌手マヘリア・ジャクソンが演説終盤に『あなたの夢を語って』と叫んだことから、キングはあらかじめ用意していた演説を中断し、“I Have a Dream” という語句を強調して説き始めた」(http://ja.wikipedia.org/wiki/I_Have_a_Dream)とあるのだけど、これが本当ならキング牧師はアドリブ力もすごいということになる

*7:八木谷涼子『なんでもわかるキリスト教大事典』 朝日新聞出版、2012

伝統的なドラムスティックの型番の意味

 ドラムスティック売り場に行くと、いろんな数字やアルファベットの型番がついた、多種多様な製品が売られている。初心者だとすぐには把握しきれないほどだ。

 だが慣れてくると、その多様な中にも、わりと共通して使われている数字と文字の組みあわせがあることに気がつく(7A とか 5A とか)。これらは、どうも太さなんかに応じてつけられているようだ。

 しかし、はっきりそうだといっている情報にいままで出会ったことがなく、ほんとのところどうなのかがずっと気になっていた。

 先日、Modern Drummer のウェブ記事を見ていたら、ちょうどこの件を解説している文章に行き当たったので紹介してみたい。

 この記事によれば、数字+アルファベットでスティックの特徴を表す方式が始まったのは1900年代はじめであるという。

 もともと、アルファベットは音楽のスタイルを、数字は直径・太さを表していた。そして、太くなるほど数字は小さくなる、とのこと。

 当時の各社が採用していた形式は次のような感じだそう。

  • A はオーケストラを表す
  • B はマーチングバンドやコンサートバンドを
  • S はストリートバンドを
  • D はダンスバンドを表す(グレッチ社)
  • 2B が太いスティックで一番広まっていたタイプ
  • 7A が細いスティックで一番広まっていたタイプ

 この基準からすると 7A はオーケストラ用なイメージということになる。ジャズやロックで使うにはちょっと細いし短すぎる*1と思ってたけれど、オーケストラならちょうどいいのだろう、と納得がいく。

 上記事中にもあるように、現在では各社ごとに独自のシステムで自由につけた型番も多くなっている。が、Zildjian 社や Vic Firth 社などのトラディショナルでスタンダードなものは、この数字+アルファベット式だ。

 定番のスティックがもともと使われていた用途のイメージを理解し、自分に適した製品を選ぶ上で、この紹介が役に立てば嬉しい。

*1:Vic Firth 社ので 13.7×394

講座動画 "The Origins of Jazz" メモ

Jazz at Lincoln Center's JAZZ ACADEMY による初期ジャズの解説動画を見た(といっても映像はキュレーターの人が喋ってるだけだけれど)。

内容的にはジャズ史の本を読んだことがあればだいたい書いてあるような感じだったが、いくつか興味を惹かれる点があったので記しておく(〔〕の中は私の意見・推測):

  • コンゴ・スクエアで行われていたアフリカ系音楽は何世紀にもわたって毎週日曜に公開されていた〔がために広範な影響を持ったようだ〕。(#3)
  • バディ・ボールデンは間違いなくコンゴ・スクエアの音楽を聴いてた(#4)
  • もともとジャズは集団的な即興として始まっていて、ソロはなかった。〔現代ジャズとかたちは違えどソロがない点では一致する〕(#6)
  • 〔ソロを取るスタイルが自然発生したのかキング・オリヴァーがやり始めたのかわからないけど、ルイ・アームストロングよりは先行してる。洗練させたのはアームストロングなのだろうけど〕(#7)

リスニング力が充分でないのできちんと理解できた自信がないがこんなところ。

Jazz at Lincoln Center's JAZZ ACADEMY の YouTube アカウントは他にも教則的な動画などを多数公開しているので、積極的に利用していけたらよいのだが(仮定法過去)。リスニング力の向上が望まれる。

公式サイトもあるようだ

2014気になったアニソンまとめ

タイトル通りのまとめ。
自分が視聴した中からの選出なので、他にもいい曲があるかもしれない。

紹介する音源・動画は、公式的に見られるものをチョイスした。 本編動画のやつは適当にシークしてみてほしい。

銀の匙 2期

ED「オトノナルホウへ→」

畜産高校が舞台の作品にふさわしく、アコースティック・ギターの 軽快な刻みが心地いい、ソカ?ビートの曲。

ストレートなメジャーの調性ものどかさを感じさせていい。

また、キメが三三七拍子だったり、クラップが入ったり、大勢での分厚いコーラスだったりと集団での一体感が前に出ている。 これが気持ちよく、とても青春な感じがする。
(動画のテイクはちょっとパーカッションがツッコミ気味なので、CDやアニメのバージョンの方がもっと気持ちいいと思われ。)

未確認で進行形

ボカロPとしての活動でも知られるJunky氏作曲の三曲。

OP「とまどい→レシピ」

ED「まっしろわーるど」

原作第4巻(限定版)に同梱DVDより「ぜんたい的にセンセーション」

どれも、アニメクリップ中での、楽曲のアクセントにシンクロしたキャラクターの動きがめちゃくちゃ気持いい。

サウンドは明るいダイアトニックスケールのメロディに、ギターのブルーノートなどをスパイスに加えた王道なロック/ポップス。

「恋心入っちゃった」「それでもずっと仲良くしてくれますか?」などキャラクター/物語の核心を突きつつも口ずさむのに気持ちいい言葉選びも秀逸である。

となりの関くん

ED「Set Them Free」

エレドラを駆使したワンマンオーケストラで知られる、世界で活躍するトップドラマー・神保彰が、缶ペンケースや黒板消しなんかを鉛筆で叩きまくるというすごい企画。楽曲はラテン・フュージョン系ビッグバンドで、おおいかにも、という雰囲気。

鉛筆みたいな短い棒は、スティックと違ってリバウンドをあまり利用できないのでコントロールが難しいけれど、神保さんはさすがのコントロールを魅せる。

たまこラブストーリー

OP「恋の歌」北白川豆大 (cv:藤原啓治)

映画ではOPだが、『たまこまーけっと』では劇中歌だった。たまこの父・豆大が後にたまこの母となる想い人のためにつくり、母が好んで口ずさんだことから娘に伝わり、親子の思い出をつなぐ架け橋になったという、実によく「たまこ~」を代表する曲だと思う。

一週間フレンズ。

ED「奏」

スキマスイッチの楽曲を気鋭の声優・雨宮天が作中人物としてカバー。

一週間ごとに記憶を失い、関係がリセットされてしまう本アニメヒロインの歌だと思うと(あるいは逆に主人公がヒロインを想う歌ととってもよい)、ぐっと胸に迫って聴こえてくる。

ご注文はうさぎですか?

OP「Daydream Café」

ニコニコのコメントがいつも楽しそうでよかった。

Aメロ伴奏のピアノの4分音符がやたら突っ込んでたり、サビのコーラスはすごくリバーブが深く掛かっているのに、合いの手のセリフはやたらオンマイクだったりと、なんだかいびつなところもある。けれど、それはそれで味があってまた不思議な魅力がある。(どこか本編と似ていなくもない。)

極黒のブリュンヒルデ

OP「BRYNHILDR IN THE DARKNESS -Ver. EJECTED-」

ストリングスのリフが印象的でかっこいいインスト曲。ダブステ風味も。アニメだってかならずしも歌じゃなくてもいいということですね。ニコニコのコメント達は無理やり歌詞があるかのように装って遊んでたけど。

ED「いちばん星」

ソウル、ゴスペルのテイストがある上質なポップといった感じ。イメージとしては山崎まさよし et al. の「星のかけらを探しに行こう」なんかが近いような気がする。

種田梨沙さんの歌声が素敵で気持ちいいので、終盤ストーリーがはしょりぎみになっても、いつも最後まで聴いていた。

ヤマノススメ

OP「夏色プレゼント」

この曲は以前、単独のレビューを書いたくらいお気にいり。

セカンドシーズンのOP「毎日コハルビヨリ」もポップで楽しいし、一期のED「スタッカート・デイズ」も楽しみなことを前にうきうきする気持ちを 思い出させてくれる。Tom-h@ckさんすげーです。(そういえば、けいおん!! OP「GO!GO! MANIAC!」もそうだったけど、シャッフルがお得意なのかな。)

四月は君の嘘

OP「光るなら」

クラシック音楽家の青春と生き方をテーマにしているだけあって、演奏シーンの音楽なんかはそれはすごいのだけど、OPテーマもよい。

自分に手を差し伸べ背中を蹴飛ばしてくれたヒロインに対する主人公の想いを、ベタ過ぎるくらいにストレートに表現した言葉がみずみずしく、ヒロインにこれでもかと立ちまくった死亡フラグを思わせて涙をさそう。

大人数の男女で歌うサビの分厚いコーラスが合唱でも定番の「太陽がくれた季節」みたいで、すごく青春だなと。そう思って検索してみたら、銀の匙 2期 ED「オトノナルホウへ→」を歌い演奏しているのと同じアーティストだとわかった。

メンバーは固定しておらず、シェアハウスに集う人々で構成されているのだとか。インティメイトな、のびのびした空気はこういうところから出ていたのかと納得させられる。

暁のヨナ

OPテーマ「暁のヨナ

『極黒のブリュンヒルデ』と同じく、インスト曲の OP。笛のメロディーを中心にアジア的な楽器が多く用いられたオーケストラ曲で、雰囲気はまさに大河ドラマの OP と言った趣き。舞台である古代朝鮮的な異世界の雄大さを毎回のはじめに感じさせてくれる。

SHIROBAKO

ED「~Animetic Love Letter~」

軽快なギターの刻みとスラップベースに乗ったおしゃれなR&Bテイストのポップス。最近のアニソンだと『ゴールデンタイム』のOPなんかと近い印象がある。

形式がユニークで、Aメロ・Bメロ・サビ・大サビ、の四部構成になっている。普通にサビまでかと思っていると、さらにぐっと盛り上がって「ラブレタ~♪」と全員でハモるパートがきて、大変エモーショナルに盛り上がる。

アニメ制作現場を描いたアニメということで、歌詞もTVアニメがテーマ。アニメキャラクターが視聴者に週に一度会えるのを楽しみにしているというのが字義通りのストーリーだけど、それだけでなく、 視聴者もアニメに、またアニメ制作者も視聴者たちに、恋焦がれるような気持ちをもっているんだ、というトリプルミーニングであるようにも読める。

このアニメへの愛を謳う素晴らしい詞を書いた上、作曲をしたのは声優でもある桃井はるこ氏。多才ですごい。

プリパラ

『プリパラ』は女の子向けアイドルカードゲームとそれをアニメ化したもの。『プリティーリズム』シリーズの後継になるそう。

女の子が憧れるかっこよさの要素として、キラキラしたかわいさにプラスして親や学校からは理解されにくい*1、ちょっとした逸脱・カウンターなところも加味されている模様。

楽曲もブラック・ミュージックだったり、パンクだったりのフレーバーが「ちょっとワルい子」の演出につかわれていると思われるが、そのさり気なさが洗練されてるように感じた。

特に良いと思った曲はこのへん:

  • 1クール目OP、および劇中歌「Make it!」
  • 劇中ライブソング「ま~ぶるMake up a ha ha!」
  • 劇中ライブソング「Pretty Prism Paradise!!! 」
  • 劇中ライブソング、3クール目OP「Realize!」

セクションの変わり目に同主調の借用でブルース・ペンタトニックなユニゾンが入ったりして、上で言った悪い子なテイストが出てると思う。

振り付けも、他のアイドルアニメと比べて激しめのフットワークが多いのも、ちょっと黒っぽいのかなという気がしないでもない。一クール目クライマックスの25話での、「Realize!」のステップはカメラワークとあわせて大変気持ちよかった。MMDの人とか真似するといいのでは。

MMDといえば、3Dモデルのアニメも、ストーリー中での手描きパートとほとんど違和感なくなってて、トゥーンレンダリングもここまできたか、すごいなーと思わされる。

*1:プリティーリズムでは父親が、プリパラでは学校の校長が当初は反対していた