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Jablogy

Sound, Language, and Human

佐々木健一『論文ゼミナール』

論文ゼミナール作者: 佐々木健一出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2014/08/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 『美学辞典』『美学への招待』などで広く知られる美学者、佐々木健一による、〔古典的〕テクストを読み込んで書く人文…

野矢茂樹『入門! 論理学』

入門!論理学 (中公新書)作者: 野矢茂樹出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/07/11メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 商品紹介やアマゾンのカスタマーレビューが適切なのでイントロダクションとしてそれほど付け加えることはないが、思考…

All the same, all men are created equal.

学問のすゝめ (講談社文庫)作者: 福沢諭吉,土橋俊一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1972/05メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 学問のすすめの冒頭、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」には続きがあって、実際には格差はあり、勉強すれ…

感じることなき「わざ」

Twitterを見ていたら美学的な興味深い話題が流れてきたのでつられてつぶやいたのをまとめてみる。 感覚できない芸術家/職人 後輩が「耳の聞こえない作曲家や目の見えない画家は有難がられるのに、匂いの分からない調香師や味の分からないラーメン屋って言わ…

川喜田二郎『発想法』

発想法―創造性開発のために (中公新書 (136))作者: 川喜田二郎出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1967/06/26メディア: 新書購入: 10人 クリック: 148回この商品を含むブログ (78件) を見る 言わずと知れたKJ法を提唱した川喜田二郎の名著。梅棹忠夫の『知…

賢くなるための本を読む――『ネット・バカ』『実践・論理思考トレーニング』『外国語学習の科学』

速くも一月がもう終わろうとしていますが、一月はなんだかんだで一年最初の月、これから残り11ヵ月をより充実して過ごすための基礎知識を増進しようと、3冊ばかり読んでみました。 まずはこれ。 『ネット・バカ』 ネット・バカ インターネットがわたしたちの…

Alexader Stewart “‘Funky Drummer’”

【書誌情報】 Stewart, Alexader. (2000). “‘Funky Drummer’: New Orleans, James Brown, and the Rhythmic Transformation of American Popular Music.” Popular Music vol.19, No.3, pp. 293-318.大和田俊之『アメリカ音楽史』で言及されていたのをきっか…

JASPMワークショップ「ポピュラー音楽の美学と存在論 : 今井論文をめぐるオープン・ディスカッション」UST中継の感想

日本ポピュラー音楽学会のワークショップがUSTで中継されていたので視聴させていただきました。中継してくださった八田真行さん(@mhatta)*1ありがとうございました。自分用の記録も兼ねて公開されている関係資料をまとめておきます。 議論の元になった今井…

マックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』

書誌情報: Weber, Max. 1920 “Die protestantische Ethik und der 》Geist《 des Kapitalismus,” Gesammelte Aufsätze zur Religionssoziologie, Bd. 1, SS. 17-206. (ウェーバー、マックス 1989 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 大塚久雄…

小田部胤久『西洋美学史』読書会の補足と余談

@sakstyle氏、@nix_in_desertis氏 、@tieckP、他twitter上で関心を持って下さった皆さんと読書会をしました。西洋美学史作者: 小田部胤久出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2009/05/27メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 76回この商品を含むブログ (…

マルコ・イアコボーニ 『ミラーニューロンの発見』

他者の行為をみているとき、その行為をトレースし鏡写にするかのように発火する脳内の神経部位:ミラーニューロン。その発見は生命科学におけるDNAの発見にも比肩するといいます。ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学 (ハヤカワ新…

細川周平 1990 『レコードの美学』 勁草書房

はじめに 日本におけるポピュラー音楽研究の先駆者の一人、細川周平の大著。博士論文を改稿したものとあって、大きなボリュームにもかかわらずロジカルな構成になっていて読みやすいです。レコードの美学作者: 細川周平出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 199…

菊地成孔・大谷能生 2008 『M/D ―― マイルス・デューイ・デイヴィスⅢ世研究』 エスクァイア マガジン ジャパン

ジャズミュージシャン・評論家の菊地成孔・大谷能生のコンビによる「ジャズの帝王」マイルスの研究本。『東京大学のアルバート・アイラー』に続く東京大学教養学部での講義(2005年)をまとめたものに、その後行なわれたインタビューや雑誌へ寄稿されたエッ…

斎藤環 2006 『生き延びるためのラカン』 バジリコ

斎藤先生ご専門のラカンを解説。「日本一わかりやすいラカン入門」を標榜しています。語りかけるような口調というか文体で、ざっくりとしたレクチャーを受けているような感覚になります。細かい説明は大分はしょられているので、正確さ・厳密さには懸けると…

川田順造 1988 『聲』 筑摩書房 (3)

(2)へ Ⅲ 声と人称 第Ⅲ部では語ることと、そのかたりが帰属する人称・人格の問題が論じられる。前述したとおり私の多重化や非人称化される歌、非・近代社会における個性といったことが取り上げられ、西洋近代的な「我」や「ペルソナ」の概念をアフリカの文…

川田順造 1988 『聲』 筑摩書房 (2)

(1)へ Ⅱ 声によるコミュニケーション 第二部では他者に対し呼びかけることで社会的な関係への参入を引き起こさせるという名前のもつ働きに注目した議論がなされている。筆者としては、このあたりは声や歌の議論よりもむしろ、キャラクターと固有名などの議…

川田順造 1988 『聲』 筑摩書房 (1)

概要 『音・ことば・人間』でも紹介した、西アフリカ・ブルキナ・ファソのモシ族を調査してきた川田順造による、声とそれを使ったコミュニケーションの文化的な側面を考察するエッセイ集で、『現代詩手帖』(思潮社)で1985年3月号から1986年11月号まで連載…

小田亮 2000 『レヴィ=ストロース入門』 ちくま新書

続・積ん読くずし。もっと先に読むべき本があるけど、なかなか大変。早いものでレヴィ=ストロースがなくなってからもう2年が経とうとしており、構造主義が隆盛を誇ったのも昔になりつつありますが、著者のレヴィ=ストロースへの共感が深く、いまでも彼の思…

ワルター・ベンヤミン 1939 「技術的複製可能性の時代の芸術作品 」 (3)

(2)へ、はじめから読む方はこちら(1)へ ■考察 下部構造が上部構造の影響、因果関係の不分明 死に舞さん(@shinimai)も いろんなとこで言ってるけど、ベンヤミンのアウラは認識論的な話と複製に関わる存在論的はなしごっちゃにしているから使えない。 http…

ワルター・ベンヤミン 1939 「技術的複製可能性の時代の芸術作品 」 (2)

(1)へ ■写真と映画 編集(モンタージュ) 技術的複製可能性の時代における芸術の問題としてベンヤミンが意識しているのは、印刷やレコードのプレスによる大量生産によるアウラの減退ということだけではない。むしろ写真や映画のカメラが作品を撮影する事に…

ワルター・ベンヤミン 1939 「技術的複製可能性の時代の芸術作品 」 (1)

■はじめに テキストのベクトル ―― ファシズムに抗して 序言と後書きにおいて、ファシズムの芸術利用に対してオルタナティブとなる共産主義的な芸術のあり方についてベンヤミンは述べている。ナチスやファシズムによる芸術を利用するポリティクス、すなわち政…

小泉文夫は民族音楽学学者なのか?

◆イメージのズレ 「民族音楽」や「日本の伝統音楽」に関心のある人ならだれもが一度は参照する小泉文夫。一般にはテレビなどで「民族音楽」を紹介した仕事で有名ですね。「民族音楽」を研究している人なのだから「民族音楽学者」なのだろうと普通は理解する…

大和田俊之 2011 『アメリカ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』 講談社選書メチエ (3)

前の記事(2)へ、(1)から読む方はこちら ■本書をうけての考察 *マーチング 白人と黒人の関係で言えば、私の関心からはまずマーチングや drum corps のことが思い浮かびます。ジャズドラム史またロック史においても、著名なドラマーの多くは黒人白人を問…

大和田俊之 2011 『アメリカ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』 講談社選書メチエ (2)

前の記事(1)へ ■各章のダイジェスト 各章のテーマや興味深いトピックを一言ずつふれるとつぎのような感じです。 第1章 黒と白の弁証法 ―― 擬装するミンストレル・ショウ ミンストレル・ショーにおいてユダヤ系やアイルランド系が「黒人」を することによっ…

大和田俊之 2011 『アメリカ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』 講談社選書メチエ (1)

大和田俊之『アメリカ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』の紹介をしたいと思います。長くなったので3回にわけてお届けします。 ■本書の位置づけ *キーワード について アニメの人気作になぞらえて「今季の覇権」本とすら評され…

木本玲一 2009 『グローバリゼーションと音楽文化』 勁草書房

民族音楽学・音楽人類学的アプローチによって日本にヒップホップ・ラップが「根づいて」いったことを描いた本。すでに死に舞さん*1やinainabaさん*2も紹介を書かれています。内容のあらましをamazonから引用します。 内容紹介 日本におけるラップ・ミュージ…

Bibliography

関心のある本をまとめて欲しいとリクエストを頂いたので、Bibliographyを公開します。 関連性の薄いもの、入手・未入手、既読・未読が混じってますが、思索のためのメモでもありますのでご容赦ください。(2011年9月17日 ver.2.0) 民族音楽学・音楽人類学 M…

輪島裕介 2010 『創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』 光文社新書

表題の本のノート。操作ミスでデータが飛んでしまったので再掲です。 やはり手元のエディタに保存しながら編集すべきですね。【第一部】 近代日本大衆音楽史を三つに区分 第一期 レコード会社専属制度の時代(昭和初期[20年代後半]〜30年代[50年代後半]) 第…

川田順造・武満徹 1980 『音・ことば・人間』 岩波書店(同時代ライブラリー [1992])

はじめに このブログのタイトルに書名を流用させていただいた、お気に入りの本をここに紹介したいと思います。本書は西アフリカのブルキナファソをフィールドとする文化人類学者・川田順造と尺八や琵琶を現代音楽にもちこんだ作品で知られる作曲家・武満徹の…

『ユリイカ 2008年12月臨時増刊号 : 総特集♪初音ミク――ネットに舞い降りた天使』青土社

以前Twitlongerに公開したノート。抜き書きとコメントをつけています。 本書全体への感想や考察などはid:sakstyleさんによるまとめ(http://togetter.com/li/139590)をご参照ください。■佐々木渉「生みの親が語る初音ミクとアングラカルチャー」pp.9-17 ・V…