Jablogy

Sound, Language, and Human

2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2011年の当ブログを振り返る

やおきさんにつられて音楽を語るための場を確保しようと始めたこのブログですが、完全放置になることなく、それなりに記事を書いてくることが出来ました。今年は書評が中心になりましたね。基本的にVocaloid Critiqueに応用することを念頭に、「声」の問題・…

村井康司 『ジャズの明日へ ―― コンテンポラリー・ジャズの歴史』

『スイングジャーナル』や『ジャズ批評』で活躍されている(た)ジャズ批評家村井康司による60年代〜現代までのフュージョンやコンテンポラリー・ジャズをジャズ史として位置づけようという挑戦的な一冊。ジャズの明日へ―コンテンポラリー・ジャズの歴史作者…

佐々木俊尚『キュレーションの時代 ―― 「つながり」の情報革命が始まる』

twitter上などでご活躍のメディア・ジャーナリスト佐々木俊尚氏が「キュレーション」という概念を紹介している本。ボカロや音楽を論じる言葉を考えていく上で有用と思いますので取り上げてみます。キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ち…

高橋健太郎 『ポップミュージックのゆくえ ―― 音楽の未来に蘇るもの』

本書は、twitterやtogetterでもおなじみの音楽評論家、高橋健太郎が1991年時点での「これからのポップミュージックに対して持っているビジョンを表現することに重きを置いて」(あとがき、p. 216)書き下ろしたした評論集を2010年にアルテスパブリッシングが…

てらまっと「ツインテールの天使 ―― キャラクター・救済・アレゴリー」

最近、友人たちの間で話題のてらまっと氏によるけいおん!論読みました。『セカンドアフター』という震災をうけて如何に喪失を引き受け喪の仕事をおこなうかといったテーマを扱った同人誌における、キャラクターによる救済を論じた(英語の意味での)エッセ…

マルコ・イアコボーニ 『ミラーニューロンの発見』

他者の行為をみているとき、その行為をトレースし鏡写にするかのように発火する脳内の神経部位:ミラーニューロン。その発見は生命科学におけるDNAの発見にも比肩するといいます。ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学 (ハヤカワ新…

2011年 ボカロ曲10選 レヴュー

今年一年で出会ったボカロ曲から10曲おすすめを選んで見る企画ということで、これはすごいと思った曲を素直に集めてみました。マイリストはこちらです。本エントリには、マイリスの10曲には入りきらなかったけどどうしても入れたい人も追加してます。曲的に…

細川周平『レコードの美学』

はじめに 日本におけるポピュラー音楽研究の先駆者の一人、細川周平の大著。博士論文を改稿したものとあって、大きなボリュームにもかかわらずロジカルな構成になっていて読みやすいです。レコードの美学作者: 細川周平出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 199…